2009/04/28

やったね!「蝦醤鶏」~4月の「赤坂璃宮」銀座店の8

 そして、今月の「麵・飯」は「閩南糯米飯/海鮮入りもち米蒸しご飯」。
 蒸した糯米の上に「えび」、「貝柱」、「いか」のぶつ切りがのっかってます。
 言わば「海鮮おこわ飯」。
 私、糯米の炒飯の「生炒糯米飯」は、何度も体験あり。冬場には干しエビ、するめ、腸詰の「臘腸」「潤腸」、たまに干し貝柱なども加えた「糯米飯」は頻繁に作ります。ですが、新鮮な魚介を具にして蒸した糯米に乗せたこの「閩南糯米飯」は初体験。

 「閩南」ってことは福建、それも漳州あたりの伝統菜、なんでしょうか?そういえば「閩南」の食文化の影響下にある台湾でも各種の「糯米飯」がありますが、そのひとつなんでしょうか?

 それにしても「えび」、「貝柱」、「いか」のぶつ切りが、なんとも豪華、贅沢でリッチな感じです。で、面白いのはこの「閩南糯米飯」のたれ。ニンニク、醤油の味、香りにプラスして、甘くてコクのある濃厚な味、香りを放つものがある。それも「脂っぽい」。
 
 確実に醤油と脂が入り混じった味、香りです。こってり、というまでいきませんけど、独得のこくがある。なんてことから思いつくのは「ラード?」。でも「これ、ラードじゃないなあ!」。
 その正体を知りたくて大藤さんを経由して袁さんに質問。

 そしたら、たれは「海鮮豉油」ってことで、水、生抽、砂糖、老抽、芫茜、なんだそうです。
 「ン!? ニンニクも脂ぽいものもなし?」、なんて思ったら
「蒸した糯米、バターとニンニクで炒め、別鍋で焼いた茸、海鮮を載せて、再び、蒸す」
 なんてことで「そうか!」と納得。

 そうです「バター」。それこそ、脂、甘味、コクのもとだったわけですね。残ってるご飯をバター、ガーリックで炒めたガーリック・ライス、頻繁に作るのに、その味、わすれてるなんて、私も大ボケ。
 ともかく、バター、にんにく、生抽、老抽などで調味したたれの味、風味は大いに食欲をそそります。それに、えび、貝柱、いかなどの海鮮の具材にもぴったり。

 締めくくりの「甜品」は「元朗水果涼粉/フツーツ入り仙草ゼリー」。画像でご覧の通り、果物たっぷり。それに、仙草ゼリーのほろ苦さがマッチングという爽やかなデザート。その料理名に「元朗」、すなわち、香港の新界にある町の名が!なんてのがにくい。
 そうです、今回は料理の内容、素材、調味料にちなんだ「大澳」、「東麗」、「閩南」、「元朗」と、地名を織り込んだ料理がずらりだったのでありました。