2009/12/13

秋深し~09年11月の「赤坂璃宮」銀座店

 気づけば12月も半ば近く。09年11月の「赤坂璃宮」銀座店報告、おっといけないどころか、大幅に遅れてアップ。「まだ、なんですか?先月の「赤坂璃宮」!」なんて、催促のメールも頂戴して、申しわけありません。一応、用意はしてありましたが、なんだかんだでアップしそこね。
  さて「09年11月の「赤坂璃宮」銀座店」。なんと幕開けにナイスなサプライズ。  
席に着いてこのカトラリー・セッティングを見つけて、思わず「いぇい、やった!」。
 
なんと「秘製上海蟹/上海蟹の紹興酒漬け」が! その登場とともに歓声と拍手が!ほんとですから。
 ひとり半身ずつ。ですが、みそはたっぷり。

 半身の上海蟹の脚をがっしと鷲掴み。じゅるとみそを一気に吸い込んで、後はちゅばちゅば、とまあいささかはしたない食べ方ですけど、酔い蟹を味わうにはこれに限る。

 ねっとりとしていて舌にまとわるみそは濃密。紹興酒の香りが入り混じった独得の風味にうっとり。

 みそを食べた後はしっとり潤んだ蟹肉を穂先の割れたスプーンでちまちまとほじり出します。蒸し蟹の場合だと、蟹肉にはさして用なし、脚には目もくれず。ところが、酔い蟹の身、蒸し蟹と違ってとろとろの触感と紹興酒が入り混じった甘味と苦味が入り混じった味、風味が、たまりませんから。
 
 なんてことで、今日の前菜はなし。なんて思ってたら「広東焼味盆/焼き物前菜盛り合わせ」が登場。
画像、右から順に家鴨の焼き物、伊達鶏の醤油漬け、叉焼。野菜は赤蕪と蓮根。奥はXO醤を乗せたくらげです。家鴨はいつもより味が濃い。もしかして家鴨の状態にあわせてのことかも。

伊達鶏の醤油漬けはいつも通りの印象。肉の柔らかさ、味付けに特徴あり。それに、叉焼が旨かった。
 そして蓮根。なんと色が黄色。
「ねえ、山下さん。この蓮根、もともと黄色いの?それとも色づけしたの?」
「は、あの、聞いてまいりますので、ちょっとお待ちください」。

 しばらくして、「あの、蓮根は「くちなし」で色づけしたものだそうです」。
 「へぇ~「くちなし」?」と一同、感心しきり。

 色合いの美しさだけじゃなく、酢漬けの赤い蕪、蓮根の爽快な味、風味、口をかえてくれるのに格好なもの。単なるアクセントじゃない工夫があります。それからくらげ。ちょっと厚味があって、ぽりこりの触感が快感でした。