2008/12/27

踏入冬季~12月の「赤坂璃宮」銀座店の2

 続いては「白灼鮮帶子/帆立貝柱の湯引き」。 その登場とともに「ワオ!」といっせいに歓声が!帆立の貝を器にしてあるのが、なんとも豪華でゼータク。歓声が上がったのも当然な話です。
















 帆立の貝柱を薄切りにして湯引きの「白灼」で調理したシンプルな料理。
 前にも話したように、牡蠣にしろ、新鮮な魚介、ことに貝類はさっと火を通した方が旨味凝縮。それを老抽を上湯で割ったタレにつけて食べます。

 頬張ればねっとりよりもスッキリの触感。噛み締めると甘味が浮かび上がって、旨味もたっぷり。貝柱だけじゃなくって、ヒモが旨い。大いに盛り上がった海鮮料理でした。

 次いで「蕪青燉鶏湯/伊達鶏と蕪の蒸しスープ」が登場。















「例湯」というわけですが、面白いのは蕪を使ってあること。私、香港では日本にあるような蕪には出会ったことがない。形が似てるものに「大頭菜」があります。生でかじったことがあって、蕪に似てはいるが甘さはさほどなし。それもたいては漬物に使われてます。

 ネットで検索すれば生を拍子切りにして赤い腐乳っで味付け、なんてありましたが、そうか、もしかして台湾で食べたかも。それより、「蕪青」で検索してみると、そこに「大頭菜」とも記されている。が、むしろ北方の産物のようであります。

 ともあれ、「蕪」を鶏肉と一緒に湯煎蒸しの「燉」した料理。「蕪」はぐじゅっとした触感で、鶏肉から出ただしがしっかり浸み込んでます。肝心の「湯」、鶏肉から出ただしの旨味たっぷり。ほんと、鶏肉って煮込むと独得の旨味がたっぷり出ます。その分、鶏肉そのものは旨味、エキスがすべて「だし」になって抜け殻状態!

 たまり醤油でもつけながら食べるのも悪くないですけど、やはり旨いのは鶏肉の「だし」の旨味、エキスをたっぷり含んだ「湯」。それにぐじゅぐじゅの「蕪」は、なんだか鶏だしで煮込んだ「おでん」の趣。体が温まるスープ。そうか、冬場ならではの「湯」なワケですね。