2009/09/06

発見!寧波風味の家庭料理!「蔡菜食堂」は楽しくて面白くて奥深い!の2

 ひと皿にびっしり、数々の前菜がひしめき合うようにてんこ盛り。
 とりあえず行列に並んで、自分の番になり、焦りながら目の前にある料理を手当たり次第、皿の上に並べてあっぷあっぷ、なんてビッフェパーティー初心者的趣のレイアウト!
 飾りっ気も、気取りもなし。家庭料理そのままの盛り付けなのが微笑ましい!
 画面中央が「アンチョビカレーポテトサラダ」。中国料理名は聞きそびれましたがこの店の人気メニューらしくって、「あ、それそれ、そのポテサラ、とっても美味しい!」と、勘定を終えて店を去った隣の女性グループの最後の一言!

 その左隣が「(嫩)酔鶏」。この店の鶏の料理、ボードには「骨付き蒸し鶏」というのがありました。
 「ね、これ、どういうのかな?「白切鶏」?」と尋ねたら「そうそう!」。そのつもりでいたら、皿に載かっていたのは紹興酒風味の「酔鶏」でした。
 それから、時計まわりに木耳(キクラゲ)、揚げ凍み豆腐、ピーナッツを煮込んだ「三鮮烤夫」。次いで、鯖の五香風味の揚げ物の「五香燻鯖魚」。それから漬物と烏賊の和え物の「咸菜烏賊」。さらに「榨菜」、ピーナッツの揚げ物の「炸花生」。

 まずは「三鮮烤夫」。そのうち揚げ凍み豆腐の「烤夫」を食べて、思わず「ン!?」。
 しっかりの醤油味。しかも、甘味が控え目。塩味が立ってます。きくらげの味も同様。ピーナッツの味の加減、風味が実に「鋭い!」。
 
 それから「五香燻鯖魚」。下拵えがしっかり。香辛料、調味料が利いています。それに揚げすぎ!なんて思われかねないぐらいのしっかりの揚げ具合。ところが、それが香ばしさを増す。「鯖」の風味を残しつつ、生かしつつ、「鯖」特有の脂のクセを抑えられてるのが効果的で、実に憎い。

 しかも醤油が効果的に使われ、甘味は控え目。むしろ塩味が立って、酒のつまみ、ご飯のおかずにうってつけ。酒を選ぶとしたら、とろっとしたぬめりのある「紹興酒」よりも、きりりとした「白酒」、それも「ニ鍋頭」などの焼酎こそがうってつけ。

 続いては「咸菜烏賊」。これについてはちょっとしたやり取りがありました!
 「ね、これ「いか」でしょう?だったら「咸菜魷魚」じゃないの?
 「いや「魷魚」じゃなくて「烏賊」でいいの!」とおかみさん。
 「それと、このお漬物なんだけど?」 
 「あ、それは「咸菜」!」
 「でも、「雪菜」でもなくて「芥菜」でもないし、塩漬けでひね味があるんだけど、なんだか「高菜」の漬物みたい!」
 「あ、それ「野沢菜」!」なんて話に、ズル!
  それからピーナツの揚げ物。ただピーナッツを揚げてあるだけでなく、その下拵えというのか、味付け、揚げ加減が絶妙です。このピーナッツの揚げ物に「苔菜」が一緒にあれば、文句なし…… 
 なんて思い浮かべながら「もしかして?」 と思い当たることがありました。