すべての料理が登場し、後はデザートを残すのみ。
ここで、いつもなら私は温かい甜品を選びます。
杏仁豆腐も口がさっぱりしていい。ですが、その冷たさが胃に刺激を与えすぎる感じです。福臨門のマンゴプディングがリッチなフレイヴァーなのだってことも知ってます。が、やっぱり、胃には刺激的すぎる。
というより、あれってスィーツ好きなお子ちゃま向けのもの、キディ・スィーツだ!と、それを好んで食べるミッシェルやうちのかみさんをからかいます。
ま、美味しいのは事実ですが。
ところが、今回、デザートにウルトラ級スィーツが登場。
でっかいスイカの身をくりぬき、そこに、球形のスイカ・ボール、さらには燕の巣をふんだんに入れた「官燕西瓜盅」には、思わず目が点になりました。
旬の果物を使った、キディ&アダルト向けの超ゴージャス!なデザート、でした。スィーツにうるさいミッシェルのアイデアです。
ところで、今回のメニュー、コースの組み合わせ。
「福臨門に行くんだけど、どんな料理、コースにしたらいい?」と、尋ねられた際、夏ならではの素材を使った広東地方独特の郷土料理を中心にしたもので、何人もの友人、知人に薦めてきました。
要は「冬瓜盅」と「豉汁涼瓜炆紅斑」に、野菜の料理。
「冬瓜盅」も、先に触れてきたとおり、ふかひれ、それも「生翅」か「荷包翅」を入れた「魚翅冬瓜盅」にすれば豪華になります。値段も張ります。
それに、季節の野菜、瓜類の料理を組み入れる。
瓜類は、冬瓜、苦瓜外に、香港なら冬瓜の一種で若い節瓜、それに糸瓜などもあります。
節瓜、糸瓜は、それぞれ、各種の料理がある。
野菜も、前述のとおり、柚皮、芥胆、莧菜、通菜(空心菜)。
西洋菜、クレソンというのも、案外、清涼感と苦味があってグッド。炒め物、煮込み物、どっちも旨いです。
そこで、やっぱり蝦、蟹がほしい、ってことなら、前菜代わりにスタートは「白灼基圍蝦」、蝦の湯通しにする。
春から秋にかけては「基圍蝦」が旨いですから、文句なし。
蟹なら、青蟹の雄の「肉蟹」を葱と生姜で炒めた「姜葱焗肉蟹」にとどめを刺す。
以上は、香港での話し。
日本の福臨門で、ということなら、前菜は、叉焼、焼鴨、焼肉、などに、牛すね肉のよせ物や、豚のすね肉のよせものなどの、焼物の組み合わせにする。
日本の福臨門で、ということなら、前菜は、叉焼、焼鴨、焼肉、などに、牛すね肉のよせ物や、豚のすね肉のよせものなどの、焼物の組み合わせにする。
それから「冬瓜盅」。その種類は、お好みで。
ついで、鳩料理なら、前述の通り。
鶏料理なら、基本は「脆皮雞」。
ですが、紹興酒煮込みの「花彫焗鶏」という手もある。
さっぱり味で、火腿と一緒に蓮の葉に包んで蒸した「荷葉雲腿蒸鶏」というのもある。
新生姜の出る時期に登場する「子姜炆滑鶏」も、甘味、酸味、ヒリ辛味が、爽快です。
その次には、豆腐料理、それに、野菜料理。
最後に魚料理にして、炒飯か麺類で締めくくり。
以上が、私の夏のお勧めのコース。
秋、9月の終わり頃までなら、大丈夫です。
実は、麺類にも夏向けのものがありまして、、、と言う話は、また、次回。
画像は「官燕西瓜盅」。