そして「沙姜蒸滑鶏/大分県産冠地鶏の蒸し物」。
ちなみに「大分産冠地鶏」、大分フェアならではのものですが、ネットで検索すると「大分県の畜産試験場が4年の歳月をかけて誕生させた大分県産の地鶏」だそうで、大分県の豊後高田市や別府市が主なる飼育地。 興味深いのは「烏骨鶏を含め、雄雌合わせて5品種を配合」させ「毛冠のとさか、あご髭など、烏骨鶏の特長を受け継いでいる」なんてとこから「冠地どり」と名付けられたとか。
もともと烏骨鶏は体格が小さいのが特徴ですが、それを補うために「発育の良い白色ロックを掛け合わせるなど、旨味、大きさ、産卵性など、それぞれの品種の長所が集約して育成されています。 鶏肉の旨味成分であるイノシン酸が、ブロイラーや他の地鶏より高く、肉質もほどよく柔らか」なのがその特徴、だそうで。
「沙姜蒸鶏」、ということでは、以前、伊達鶏を素材にした「清蒸沙姜鶏」がメニューに登場。
そして今回は「伊達鶏」が「冠地鶏」に。
その胸肉、腿肉、砂肝、肝などを「沙姜葱」風味で蒸したもの。
味付けの「沙姜」、調べれば生ではなく乾燥させた生姜、なんてことだそうで。そこんとこ袁さんに聞きそびれました。そうか、生の生姜じゃないからその風味があっても生の生姜に特徴的なヒリ辛、辛味は控え目、なわけですか。
それより、この「沙姜蒸滑鶏/大分県産冠地鶏の蒸し物」、伊達鶏の「清蒸沙姜鶏」や「比内鶏」を素材にした袁さんの鶏の蒸し物に比べると、とろ味、少々加減多めな感じ。なんでなんだろう。
表面はつるんと滑らかな舌触り。噛み締めると、しっとり潤んだ肉質で、しなやかな弾力もある。ですが、旨味、風味ということに関しては、意外に淡白。地鶏独特の野生味やクセはさほど感じられない。砂肝や肝臓も意外にクセがない。烏骨鶏を交配、なんて話をネットで知って、なんでなんだろうと戸惑いました。
もしかして「伊達鶏」や「伊達鶏」の蒸し物に比べてとろ味加減少々多め、というのはそのしっとり潤んでいてしなやかさもある肉質、特有の旨味、風味を封じ込めるため、だったからじゃないでしょうか。