2006/12/24
荷包翅
「荷包翅」は金山勾の高茶翅(アオザメ)などによるもので、その名は財布のような形態をしていることにちなんでいる。
フカヒレの形態をそのまま残した「排翅」だが、日本などで一般に「排翅」とされる「牙揀翅」、「摩加翅」とは、資質、味、風味が異なる。
「頂勾」、「大勾」などに比べ、翅針は細いものの、滑らかな舌触りで、柔らかな噛みごたえ、独特の風味を持つ。
扇状になったふかひれの根元は、乱雑で不揃いな形状だが、それこそは原ひれから手間隙かけて戻された証ともいえるもの。
根元が綺麗に処理された「牙揀翅」、「摩加翅」などによる「排翅」は、専門業者によって戻し加工処理が施された製品化されたふかひれであり、磯臭い匂いなどは除かれずにいるものが多い。
それらとは、歯触り、舌触りなどの触感はもとより、、資質、風味が異なることから、その差異を明らかにすることと、縁起担ぎの意味もあって「荷包翅」と命名したのに違いない。