それとも、今回は新鮮な魚介の類の料理がないからオーソドックスな海鮮風の炒めものでも悪くないなあ とまあ、そのあたりは素材の調達次第で調理、味付けはおまかせにしました。

火を通せば、ぼってりとした身も露わに妖しい艶っぽさをふりまく蛤。その味わい、風味は濃密で色濃い。浅蜊はそんな蛤とは対照的。素朴で直截的な磯の味、風味がする。そう、浅蜊は、言わば木綿の肌触り。そんな浅蜊の持ち味を黒豆の醗酵味噌の「豆豉」が引き立てる。それに、ちょいと唐辛子の辛味が利いていて、スパイシー。なんてところがますます食をそそる。
「これ、いいじゃないですか。この味、この風味!」と、青木さんは大はしゃぎ。 広東地方、香港の、ざっくばらんで気取のない直球勝負の海鮮料理の味を海鮮料理の醍醐味を存分に味わい、楽しみました。
